祖父がくれたもの
ハウスクリーニングナビでは、ハウスクリーニングの口コミ、体験談、おそうじにまつまわるストーリを大募集しています。
ご家庭のハウスクリーニングをする事によって甦る数々の思い出とお伝えすることで、多くの皆様が楽しく気軽にハウスクリーニングをしていただけるきっかけになればと思います。
今回のお話はコチラです。
祖父がくれたもの
じーはい さんより
祖父が亡くなり、祖父が暮らしていた家に比較的近い距離に住む私たち家族が、遺品整理をすることになりました。
近いといっても片道2時間以上かかります。
向かう途中の車の中では、しみじみと祖父との思い出を父と母、そして弟とともに語ったりしていましたが、やっと辿り着くとそんな余裕は無くなるほどの家のありさまでした。
祖母が亡くなってからは一人で暮らしていた祖父は、家の掃除にも手が行き届いておらず、父や叔父の幼少期からの荷物というかガラクタも手付かずでした。
家族四人で黙々と作業に明け暮れ、そのうち弟は「もうハウスクリーニングにでも頼もうよ。」と言い出しました。
本当にちっとも終わりが見えず、これは掃除なのか、かえって散らかしているんじゃないかと思うほどだったので、私も弟がそう言う気持ちはわかりました。
しかし父は「ダメだ。家族の仕事だ。それに知らない業者を家にあげるのは不安だし、したくない。」と言い張り、母もただ黙ったまま作業を続けていました。
この家を引き継ぐ人はいないので、ここは時期に処分されることになります。
そうなると要るものと要らないものの区別が難しく、いちいち父に伺いをたてながらの作業でした。
正直、私としても口コミサイトで口コミ情報調べればいい業者いくらでもいるんだし、たのむよーと思っていました。
そのうちに、みんなの手がだんだんと止まり始めました。
それぞれの思い出に残る物が出てくる度に、「ねぇこれ見てよ」と居間に持ち寄り、思い出話をするようになりました。
掃除の最初に端に寄せたはずの居間のテーブルは、いつのまにか元に戻され、その上には写真や賞状、私たち孫があげた手紙やプレゼントがどんどん乗せられていきました。
そのうちに母が「あなたの名前つけたのって、おじいちゃんなのよね」と私に話しはじめました。
母は本当は違う名前を私につけたかったそうなのですが、父が勝手におじいちゃんに名付け親になって欲しいと頼んでしまったそうです。
「どうりで古臭い名前だと思ったよ~」なんて憎まれ口を叩きながら、私は初めて、自分のこの名前が祖父からの最初のプレゼントだったことを知りました。
そのあとは、掃除中に呼ばれるたびに、私の名前を呼ぶ祖父の優しい声が何度も思い返されました。
掃除が終わるまでには途方もない時間がかかり、それこそハウスクリーニングに頼んだ方がよっぽど効率もよかったろうし、父の言う不安も口コミで確認すればいいじゃんと思いました。
しかしその途方もない時間の中で、私達家族は何度も祖父を思い返し、本当の意味での祖父との最後のひとときを過ごすことが出来たと思いました。
そのおかげで、今でもお墓参りや親戚の集まりの度にその話が出ます。
苦労話といいながら、私達家族はみんな笑顔であの大掃除の話をしています。
■編集後記■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
ご応募ありがとうございました。今回も素敵な思い出をいただけて本当にありがとうございます。
当サイトは出来るだけ口コミを原文のまま載せています。
記述よりも、口コミ検索で見つけた時に、そこにあるその方の思いやハウスクリーニングの魔法の力が伝わるのかな?という思いからです。
今回のお話の中にもハウスクリーニングの魔法の力が隠されているかもしれません。
おうちをそうじすると、なんで人生が軽くなったり、明るくなったりするのでしょうか?
ハウスクリーニングナビ 口コミ編集部